デリバリーヘルス(デリヘル)を開業する前に知っておきたいこと

◎デリヘルの背景

いわゆるデリヘルは、正式には無店舗型性風俗特殊営業をいう商売に該当し、デリヘル店は増加の一途を辿っています。これはソープランドなど店舗型に対する規制がかなり強いのでそちらへの新規参入が難しいこともあり、さらには2003年当時の東京都知事である石原慎太郎氏が推進した東京オリンピック招致運動の影響(外国人観光客に見られて恥ずかしい下品な看板は置かせないという目的)などが大きな契機となっています。その反動か、無店舗型に対しては寛容になっているのもデリヘル店舗増加の要因の一つです。

寛容といっても、当然ながら無届で営業していることが発覚したら風営法違反となり、懲役や罰金刑などのペナルティを受けることになりますので、営業開始の10日前まで営業開始届を所轄の警察署に提出しなければなりません。

あくまで個人的な意見ですが、本音としては、警察はデリヘルの開業については前向きではありません。書類の審査もかなり厳しいですし、全体的に態度も厳しいと感じる人がほとんどだと思います。許可申請ではなく届出なので、本来はそこまで厳しいものではないはずなのですが…。ですので、心してミスなく抜かりなく届け出ることが必要です。

◎肝となるのは「事務所」

デリヘルを開業するにあたり、HPやサイトの準備、そしてキャスト集めや従業員の採用など、やることがたくさんありますが、ある意味最も肝となるのは「営業の本拠地となる事務所の選定」だと思われます。

事務所についての制限は特にありませんが、自己所有の物件でない限り、所有者からデリヘルを開業することに対する使用承諾が必須となります。この使用承諾書は管理会社からではなく所有者から得るものなので、仮に所有者が複数いる場合には全員から承諾を受けなければなりません。

デリヘルの事務所として使用することを承諾しない所有者の方が大多数なので、管理規約などをよく読んで物件を決めるようにしましょう。

ご自身で探すのが困難な場合は、無店舗型性風俗特殊営業届の依頼と合わせて弊所にご相談いただければ、提携している不動産会社でお探しすることも可能です。

◎その他細かい注意点等

・デリヘルは店舗型と違い、営業時間に制限がないため、24時間営業でもOKです。

・集客はシティヘブンなどの風俗系ポータルサイト以外にもホームページなどを準備するところも多いですが、営業開始届を提出する際にURLを記載することになります。その場合はトップページに年齢による利用制限の注意文を記載しておく必要があります。

・デリヘルはあくまで無店舗型なので、キャストの派遣場所をお店の方からお客様に指定することはできません。お客様が指定する場所に派遣します。店側がマンションの一室などを指定すると、店舗型と同じ性質を持ってしまうことになるためNGです。

・キャストや従業員の名簿を公的書類や顔写真付きの身分証などで確認を取り、コピーを保管しておく義務があるので営業開始後は遵守してください。

今回はデリヘルなどの無店舗型性風俗店の開業を検討している方に事前に知っておいて欲しい内容について少し触れてみました。

行政書士事務所はそれぞれ得意分野とあまり経験や知識のない分野があります。弊所は無店舗型性風俗特殊営業届については経験が豊富でかなりの得意分野です。まずは是非弊所に一度ご相談ください。(ご相談は無料です)

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